6月23日の繊研新聞の繊研教室に。「くらしのまわり」に”ブランドのミッション“というテーマでのコラムが掲載されましたので紹介させていただきます。
建前論としてではなく本気で
コロナ禍の困難な時期に支持されるブランドであるためにはどうあるべきか?正にブランドの真価が問われる正念場である。ブランドにとって最も重要なものは存在意義としてのミッションである。何のためにブランドが存在するのか?そのミッションを明文化し、ステークホルダーと共有し、建前論としてではなく本気で捉え、ミッションの実現に向けて一貫性を図った事業活動を展開していかなければならない。ミッションを基にブランド文化を創造するという気概も必要となる。
ブランドの歴史を紐解き
ブランドビルダーという立場でブランド構築していくにあたり重要なのが、ミッションの明文化である。明文化され共有されているブランドほど成長性が高い。メンバーと共に、ブランドが歩んできた歴史を紐解き、組織や技術、ノウハウ、サービス、モノの価値を捉え、経営者の理念を理解することで、ミッションをどう定めるべきかが見えてくる。
素材を体感できる空間
倉敷に本社を構える萩原は1892年にイ草の茣蓙で創業したインテリアの老舗ブランドである。創業家4代目となる萩原秀泰氏の2018年社長就任に伴い、「伝統を重んじ唯一無二なものづくりを続け、新たな価値を創造し、日々の小さな喜びに貢献する」というミッションを明文化し、刷新したコーポレートブランドサイトに掲載している。ステークホルダーと共有し、ミッションとの一貫性を図った事業を展開し、サービスや商品を提供することで成長を続けている。
唯一無二なものづくりを目指し
ふわっともっちりした新素材ソフティル®︎は、萩原のテクニカルセンターによる「伝統を重んじた唯一無二なものづくり」に沿った開発の結果、自社倉敷工場にて誕生した。伝統的なイ草の茣蓙の発展形としての樹脂茣蓙、更に発展させることによって生まれた炭入り枕クッション材。ソフティル®︎は、これらの製法をベースとし、萩原が改良を重ね開発した弾力性、耐水性、抗菌性に優れた素材である。
この萩原が新型コロナウィルスの影響で大きく変化するライフスタイルに向けて「もっとここちよく、もっとリラックス」をブランドコンセプトとしたSPA「はぎもの舎有明店」を有明ガーデン内に6月17日オープンさせた。
ソフティル®︎を用いた「はぎもの舎」のクッションや枕、バスピロー、ルームシューズなどのコレクションは、自宅で過ごす仕事や趣味、食事、エクササイズ、入浴、睡眠の時間を今まで以上に快適してくれる。ミッションの「小さな喜びに貢献する」にも繋がっているのである。はぎもの舎有明店は、ソフティル®︎やコレクションの体感型空間ですので是非一度ご体感下さい。
草野信明 ブランドビルダー 株式会社クレアツォーネ代表取締役